シンソウガクシャ -深層学舎-

作:広石 匡司時は2019年。オルタレイション・バーストより20年が経過してもなお、ノッカーズの発生が止むことはなく、社会の混迷は深まりを見せていた。

生まれながらにしてノッカーズであり、迫害の日々に耐えつつ14年間を生きてきた少年、立見硬。ある日突然、警視庁対能力者部隊BOOTSを名乗る二人組の男女に、自分が新型特殊装備「特化19式」の唯一の適合者である事を告げられ拉致される。

強力なノッカーズに占拠された警視庁本庁舎を奪還すべく、強引に作戦に参加させられる硬。これを機に、彼の生活は一変していく……。

立見硬(たつみ・こう)

14才、中学2年生。生まれたときすでにトカゲに似た異形の姿をしており、日常生活を送りながらも政府にその存在をマークされている登録ノッカーズ。もともと数メートルの距離をジャンプできる程度の重力操作能力を持つが、特殊ブースター「特化19式」を着用する事で能力が飛躍的に高まる。

霧原茂(きりはら・しげる)

通称シゲさん。数年前、任務中にノッカーズに両足を奪われたが、現在もBOOTS第2班長という要職をこなす。その強引なやり口に反感を抱く者も多い。硬に特化19式を与え、BOOTSに引きずり込んだ張本人。

矢的基未(やまと・もとみ)

26才、BOOTS第2班隊員。女性ながらブースター装着者。元ヤンでガサツで遠慮のない性格。

立見一家

硬の父、母、姉。普通の人間。周囲の迫害に耐え、何度も危機を迎えながらも硬を育ててきた。

全1巻

戸田那由他(とだ・なゆた)

10才。警視庁地下にいた謎の少女。

 

主なクロスオーバー作品
『ジエンド』
既存の科学技術では防ぐ手だてのないシュライクの魔の手が日本警察のトップ・警察庁長官を手中に収める。
警視庁を掌握したシュライクは、日本に初導入されたノッカーズ用ブースター・特化19式を待つ。
その思惑とは……?
『青の橘花』
BOOTS福岡支部「青ノ七」の長となった五ヶ山橘花が上京してくる。自分よりはるかに強力な力を使いこなす者を前に揺さぶられる硬。彼はまだ、彼女がある者から放たれた刺客であることを知らない……。
『VOID』
ある少女の能力を狙い、警視庁へ侵入するVOID。
霧原の信念とVOIDの信念とがぶつかり合い、地下100mの闇の中で火花を散らす。
14年間の迫害を越えて、硬が選んだ進路とは。